歯科矯正のおもしろい結果
有名なオーストリアの貴族ハプスブルグ家は、血族結婚が招いた骨格性の反対の歯並びの家系でした。
今だったら、外科矯正の恩恵を受けていたことでしょう。
外科矯正は、大学病院だけでなく、口腔外科医や形成外科医とタイアップした開業矯正歯科医でも行っています。
なお、手術はもちろん、この場合の矯正治療も健康保険が適用されます。
ひどい口凹で食べかすが溜まる高校生の娘の前歯の凸凹が気になります。
本人は今のままでよいと言っていますが、見た目も格好が悪いですし、歯磨きがしにくいようで、このままでは虫歯だらけになるのではないかと心配しています。
お嬢さんの歯並びについての悩みが、この返事で解消されれば幸いです。
凸凹がひどいと、口の中の自浄作用が悪く、歯磨きがしにくいために、歯垢が溜って虫歯になりやすく、歯茎が腫れてきます。
外見的にも、口もとがにぎやかで不潔感を伴いがちです。
凸凹になる原因は三つあります。
歯が大きすぎると、肥満体の人が四人掛けの椅子に三人しか座れないようなもので、きれいに並ぶことはできません。
一二歳のA君の歯はどの菌も大きくて、とても並びきれませんでした。
骨格性の反対の歯並びでは、上あごの成長が不足していることが多く、このときにも凸凹になってしまいます。
遺伝ですから、少しくらい固いものを食べたからといって、あごが大きくなることは望めません。
そのために、場所が足りなくなり、凸凹になります。
極端な例として、小臼歯四本を抜いても足りない人もいました。
奥歯の前進は、虫歯の予防と治療で、防ぐことができます。
凸凹の処置の仕方は二通りあります。
はみ出した歯だけ抜いて、あとのズレには手を付けない局所的な問題と考えないで、歯並び全体で解決する天に与えられたものとして、
何もしないで放っておくのも、ひとつの方法かもしれません。
人間それぞれ価値観が違いますから、どれがよくてどれが悪いと決めることはできませんが、矯正歯科を専攻している者の目から見れば、二が最善です。
凸凹が軽いときには、抜歯の必要はありません。
お嬢さんの場合、凸凹がひどいために、歯を抜かないで治療することは困難で、糸切り歯の後ろ側の第一小臼歯を抜くことになります。
はみ出している糸切り歯を抜かないのは、歯によって役目が違っていて、大事さに軽重があるからです。
手近な歯を抜いて済ませるわけにはいきません。
例えば、上の糸切り歯はいちばん長く骨植がしっかりした歯で、外見、のあごの誘導、鼻翼部のふくらみなどに関わっています。
いってみれば、一家の大黒柱のひとつなのです。
抜くのは機能や外見への影響が少なく、しかも、歯を並べるのに効果的で、治療期間を短縮できる第一小臼歯が一般的です。
お嬢さんは、今は関心がないかも知れませんが、きっと、近い将来、いい歯並びになっていることをお母さんに感謝するときが来るでしょう。
期間は一年半でした。
治療後は、歯並びがそろっただけでなく、歯茎の炎症も消えていました。
嫁の八重歯が気になる先月、息子が婚約者を連れて来ました。
息子に治療をすすめましたが、彼女自身の問題だと聞き入れてくれません。
なにより、本人の意志が第一です。まずはご子息のご結婚、心からお慶び申し上げます。
今回、ご子息がいいお嬢さんをご自分で選ばれたことは、成長の証にほかなりません。
親にとって子供の成長はなにものにもまさる喜びです。
思うようにならないのが人生なのですから、少しぐらいの不満は目をつぶるべきではないでしょうか。
まして、八重歯は人格や知性には関係ありませんから、可憐で明朗だという大きな利点を、なににもまさる得がたいものと受け入れてあげてはどうでしょうか。
自分の欠点には甘くて、他人にはからいのが通常ですが、他人の欠点を許すことができれば、世の中はとても明るくなるのではないでしょうか。
私には、あなた方はとても恵まれた幸せな環境にあると、うらやましくさえ思われます。
皆さまのご多幸をお祈り申し上げます。
ご婚約おめでとうございます。
心からお慶び申し上げます。
さて、お母さまからご婚約者の歯並びについてご相談をいただきましたが、この件について、私の率直な意見を述べさせていただきます。
余計なお節介だと思われないで、心を開いてお読みください。
端的に言って、私は、八重歯は好きではありません。
それは外見の問題ではなく、八重歯の人の口の中が想像できるからです。
多くの人は気がついていないようですが、歯を磨きにくいため、必ずといってよいほど歯の表面が汚れ、歯肉炎で歯茎が赤く腫れています。
口臭もつきものです。
それを想像するだけで気が滅入ってしまうのです。
若さいっぱいの10代はそれほどでもないのですが、20代後半から30代になれば、この状態は避けがたいほど進行します。
ただ、お母さんが気にしておられるのは、見た目の印象ではないかと推測しています。
お母さんを特殊な感覚とはいえません。
例えば、アメリカ人は八重歯をドラキュラの歯と呼んで、異常とさえ思える嫌悪感を持っています。
聴衆に不快感を与えるという理由でステージをキャンセルされた日本人の歌手の話や、
商談が不成立に終わったという商社マンの話、管理職につく前に矯正治療を指示されたという銀行員の話、
私から見ても行き過ぎではないかと思える例が数多くあります。
これは感覚の問題ですから、第三者がよい悪いということはできません。
そう思っている人たちがいるというのも事実です。
最近は、日本でも「八重歯はかわいい」という受けとめ方は急減しています。
八重歯のアイドルも10代か20代前半までで、30代、40代になれば、抜いてしまい、差し歯にしています。
国民的なアイドルであった美空ひばりや石原裕次郎もその例です。
なにも有名人でなくても、30代後半から40代の八重歯の女性を見かけることはまれです。
ましてや、50代の女性の八重歯は想像したくありません。
生きて感覚のある自分の歯のほうが、人工歯に比較して、美的にも機能的にもはるかに優れています。
幸いなことに、有名人でないおかげで、期間の掛かる矯正治療が可能です。
治療によってお母さんの気持ちの引っかかりがなくなり、これからの長い人生のかもしれません。
なかで嫁と姑の関係が少しでも円滑になるのであれば、これに越したことはないので決めることだと思います。
いずれにしても、他人にできることは助言までであって、最終的には本人の意志が大切だと思います。
ご参考までに、治療期間は2年4か月でした。
なににもまして、ご婚約おめでとうございます。
一五歳の娘は、ひどくはありませんが、上の前厚凸凹になっています。
最近は本人も気になるらしく、母親としてもできれば治してやりたいと思っています。
子どもの頃から、歯磨きには気をつけていて、虫歯はありません。
お送りいただいたお嬢さんの写真を拝見すると、上の前歯に軽い凸凹があり、奥歯の幅が狭くなっています。
この原因は、上あごの発育が不足しているためで、乳歯の虫歯や歯の大きさには関係ありません。
なお、下の歯並びはきれいに並んでいますから、最小限の治療で済むでしょう。
狭い上の歯列を拡大することから治療を始めました。
上の歯列の横幅不足は上あごの骨の成長不足によるものですから、上あごの骨の側方への拡大を行いました。
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